神戸市の兵庫国際交流館で開催された、NPO法人アイ・コラボレーション神戸主催の「わたし達の未来をつくるアイデアソン・ハッカソン~世の中を変える商品開発【身体障害を持つ方編】~」に参加しました。
「わたし達の未来をつくるアイデアソン・ハッカソン」は、障害者自身に商品開発をしていただくことで「障害者が何もあきらめなくてよい世の中」をつくることを目的に、2018年から開催され、今回が2回目になります。
アイデアソン・ハッカソンは8月17日(土曜)と8月25日(日曜)の2週間連続で行われ、インクルーシブデザインネットワークからも藤木がデザイナーとして参加してきました。
障害を持ちながら活躍されている方々は、それぞれの方が物理的や心理的の障害を感じていらっしゃいます。私たちは最初に日常生活での悩みを伺いました。
基本的には誰にも手間を取らせること無く日々の日常生活をしたいのですが、ちょっとしたハード面での不具合がハードルになることが多いようです。 私たちのチームは車いすに乗って外出しても、一人ではなかなか便座に移乗できないなど、1番の悩みであるトイレに着目し、簡単に移乗できる「簡易折りたたみ式手すり」をデザインしました。
実際に確認する1/1モデルや軽くて強度のあるペーパーハニカムを使ってスタディを行いながら、最後は現物を作成してプレゼンテーションを行いました。
審査結果は見事優秀賞をいただき、多くの皆様から「これが出来れば旅行に行きやすくなる」「気になっていたレストランにも行ける」「障害者だけでなく高齢者やお子様にも使える」「災害時の簡易トイレでも使える」など多くのコメントいただきました。
今後は実際に商品として送り出す為のワークを引き続き行います。
昨年は、5チームのうち4チームが実証実験へと進み、既に実用化されたサービスや、企業として現在も実用化に取り組まれているチームもあるなど、本気で事業化するという意思をもったワークショップです。
多くの障害者の支援技術が開発され、これまであきらめてきたことが実現できる時代になったとはいえ、障害者のための製品づくりというだけではなく、事業化や製品化を通して、障害者の自立を目指すという、とても意義のある取り組みだと感じました。
NPO法人アイ・コラボレーション神戸のみなさんも、とてもフレンドリーでお世話になりましたが、この活動を広げていきたいというご希望があり、10月には東京で同じワークショップを開催される予定です。
東京での開催にあたっては、インクルーシブデザインネットワークも微力ながら協力させていただく方向でお話を進めております。
開催概要が決まりましたらホームページでお知らせしますが、ぜひご期待ください。
FUJIKI Takeshi & NISHIKAWA Masahiro