kidsUD2021Toyota

2021 豊田市で子どもUD授業

 2021年12月21日(火)愛知県豊田市の飯野小学校でユニバーサルデザイン(以下UD)授業を実施しました。対象は6年生35名、90分の総合学習の時間で行いました。このUD授業は豊田市社会福祉協議会様の「障がいを理解する実践教室」車いすプログラムの一環として組み入れられました。これまでの車いす体験や講話に加えて、子どもたちが自分でバリアに気づき、その解決策を考えるというUD授業は学校としても初めての試みです。それ故に、授業の進め方や学習効果を関係者で共有するため、幾度も打合せを重ねました。さらにコロナ禍で日程が延期になる等、ここまでの道のりは安易ではなかったですが、トヨタ自動車株式会社様はじめ、さまざまな関係者の方と計画段階から当日運営までの協働があって実現しました。

 まず、子どもたちはこの授業の二週間前に校内で「NPO法人ユートピア若宮」様による講話・車いす体験を行いました。そこで気づいたバリアを取り除くアイデアを自分たちで考えるのが本授業の目的です。テーマは「車いすの人でもいっしょに学べる楽しい学校」。

 8つの班に分かれ、一人ひとりがアイデアシートに思いついたアイデアをどんどん描き、大きなボードに貼っていくやり方です。講師は全体進行の和田と、トヨタ自動車から4名の講師が各班の子どもたちを指導する体制をとりました。子どもたちにとってこうしたデザインの授業は初めてで、最初は戸惑いもありましたが、徐々にリラックスしてきて自由なアイデアが数多く出てきました。約40分の時間でしたが、アイデアシートが合計450枚程になり、大きなボードに貼り切れないくらいの量になりました。代表者発表は10名を選定しましたが、講師が選ぶのに四苦八苦するほどのアイデアの質と量でした。

各班のアイデア出しの様子
各班のアイデア出しの様子
多くのアイデアが張られたボード
多くのアイデアが張られたボード

 

UDは道具・設備・建物といったハード面の工夫は大切で、それらのアイデアが数多く出てきました。さらに今回は、子どもたちが人の手・心づかいといったソフト面からのアイデアも数多く考えてくれたのは特筆すべき点です。

 今回のUD授業を行うことで、例えば子どもたちへのアドバイスやアイデアを活性化する方法等、さまざまなノウハウを得ることができました。今後も改良を加えてさらに広く展開できるよう検討継続していきます。

(和田記)

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